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音空間・音楽空間

「中音について」
fo−最大共振周波数を過ぎて “特性”がなだらかになる位置
だいたい 120ヘルツ から 3000ヘルツくらいまでが“中音域”といわれます
そして振動する部分は コ−ン紙の外周部分から斜面の中程くらいかと思います
“特性”が1番安定する領域もこの“中音域”で
音の“好き、嫌い”を1番 左右するのも “中音域” かも知れません
 
“音質”を左右するもの それは 何と言っても コ−ン紙だと私は思います
 材質(パルプの種類、線維の太さ、長さ)、漉き方(厚さ 薄さ、固さ 軟らかさ)、
形状(外に反っている型、ストレ−ト型、おわん型)でそれぞれ違ってきます
ちなみに 固い、柔らかいは そのまま音の固い、柔らかいになるようですが
厚いコ−ン紙、柔らかいコ−ン紙は“調和歪み”を吸収するため
“すなおで聞きやすい”音になるようです
従って 薄いコ−ン紙、固いコ−ン紙ではその逆ということになるようです
また それぞれに 形状を組み合わせると ほんとうに多種、多様な“音質”になります

形状については 主に帯域に関係します
外に反っている型 →ストレ−ト型 →おわん型 の順で高音域が良く伸びます
実際に おわん型では“特性”上でもかなり急激に高音がカットされるようです
以前 16 cmの口径で 極端なおわん型の スピ−カ−の音を聞いた事があります
コ−ン紙も固くて“調和歪み”を吸収しないせいだと思うのですが
ものすごく“ナキっぽい”のです また非常に“独特な音”で
あれば ぜひ欲しいと個人的には思っています

ところで コ−ン紙に同心円状にいくつも“溝”がついているのを 見た事があるかと思います
それは何のためについているのか ご存知ですか?
“調和歪み”を吸収するためのものなのです
フルレンジのスピ−カ−で 以前 12 cmの口径でコ−ン紙が薄く
“溝”が 中心部分まで、細かくびっしり ついている スピ−カ−の音を聞いたことが
ありましたが ほんとうに“澄んできれいな音”でした 
しかし 個人的な“好き、嫌い”を言わせてもらうと
きれいな音なのですが 不自然な感じがして いつも聞きたい“音質”ではありませんでした
人それぞれの“好み”によりますが 適度な“調和歪み”は
あったほうが 良いのではないかと私は思っております また、それが自然だと思います
  
  材質についてですが、線維が細くて長いものは繊細な音が出るようです これも“好み”です
  そして“音質”の好き、嫌いを1番左右するのは 材質(パルプ材)だと 私は思っています
  同じ口径、同じ形状、同じ漉き方でも パルプの種類によって
  “音”は それぞれ違います ですから たとえば アルテックやJBLは
  その“純正のコ−ン紙”でないと、アルテックやJBLの“音”は絶対に出ないわけです
  以前 聞いた話ですが “音質”を維持するため“森林”単位あるいは“山” 単位で
  パルプ材を契約する場合があるとか...(ほんとかなあ...でも、ほんとのような気がする)