魔法のはっぱ
ほこらを後にし、レーベの村に着いた一行
「宿宿宿宿宿宿宿っ!!」
「お風呂〜」
「ひさしぶりに人らしい食事ができますね」
「やっとお洗濯ができマス〜」
そして、次の日
「さて、この村に「魔法の葉っぱ」とやらを研究している奴がいるって話だけど、どこにいるんだ?」
「一応、リンファと朝方に聞いて回ってはきたんですがね、
問題の屋敷に鍵がかかっていて、中に入れなかったんですよ」
「うん、入れなかったデス」
「開けてもらえばいいんじゃないの?」
「それが、"勇者なら自力で開けろ"って言うんデスよ」
「なんだそりゃ!?
………俺って、そこまで人に嫌われる事してたかなぁ」
「いや、試練がどうとか言ってましたよ」
「やれやれ………」
「なんでも、城から見える ナナミの塔 に、盗賊の鍵という物を持っている老人がいるという話です
その鍵は、簡単な扉なら開けてしまう万能な鍵なんだそうです
それで開けろという事なんでしょう」
「めんどくさいなぁ………
ん?……簡単な鍵なら開けてしまう?………」
しばし考える俺
「おい、堅い針金2本くらいあるか?」
「ワタシが持ってマスけど
え? まさか……」
「そのまさかだよ。
俺がその扉を開ける」
「嘘でしょお!?」
「ちょっと自信あるぜ」
「おいおい、イブン
あなたは仮にも勇者なんですよ」
「俺はなりたくて勇者になったわけじゃないさ
とにかく行くぜ」
「………はぁ、困った人ですね」
そして、屋敷の前で……
「これが鍵か
錠前なんぞは構造さえわかってれば、誰でもすぐに開くさ」
「そううまくいきますか?」
「……………………ほら開いた」
「すご〜い」
「2分かからなかったデスね」
「よし、問題は去った
さあ、行こうぜ」
「イブンは職業選択を間違えたんでしょうね………
尋常じゃないくらいお見事な腕です」
家の中に入る一行
部屋に置いてあるナベからは、異様な匂いがたちこめていた
「ここにはいないな
2階か………」
「ごめんくださ〜い」
「おお、勇者殿か
さっそく盗賊の鍵を手に入れたか
さすがはオルテガ殿のご子息だけの事はあるな」
「もう、ばっちり手に入れたさ
それで、俺たちは「魔法の葉っぱ」を貰いにきたんだけど」
「おお、「魔法のはっぱ」か
ほれ、これがそうじゃ」
老人は、なにやら黒くて丸い物を取り出した
「……これが…葉っぱ…ですか?」
「葉っぱじゃないぞ、これは発破じゃぞ」
「!! 爆弾の事じゃないデスか!!」
「よくカン違いされる人がおるがの
ほっほっほっ」
「ほっほっほじゃねぇよ
危ないモン作ってやがるなぁ…………」
「あ、落とすと危険じゃぞ
メラとかギラとかも危険なんで、気をつけるんじゃぞ
さあ、勇者よ、持ってゆくがいい」
俺は頭を抱えた
たしかにこんな物を持ち歩く奴は、勇者に違いないだろう
だが、それは成人の儀式にバンジージャンプをするのと同じで蛮勇ってやつだ
その後、ほこらで無事に封印とやらは解いたが、それまで俺は生きた心地がしなかった
勘弁してくれ………
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