パーティの編成
(前編)
「やぁ、勇者様
気分はどうですか?」
重い気分になっている俺を、陽気な声が呼び止めた
俺は、その男の顔を見るまでもなく、その男が幼なじみのスコットだということがわかった
「よせよスコット……」
「なんです、今日は一段と暗いですね」
「そりゃ暗くもなるさ……」
「そんな事はどうでもいいです。一緒に行く仲間はまだ決まってないんでしょう?
僕が行ってやらない事もないですよ」
「勝手にしてくれ……」
「ええ、勝手にしますよ
とはいえ、2人じゃちょっと心許ないですね
イブン、アテは……………ないんでしょねぇ
君は友達が少ないですからね」
「ほっとけっ!」
「とりあえず、攻撃要員と回復要員が欲しいところですね」
「バランス的にはそうだな、
だけど、そんなに都合よくそんな奴見つかるか?
大体、そんな奴が大勢いるなら、俺なんかがこんな苦労ひっかぶる事はないじゃないか」
「まあ、登録所なんて所があるそうですから、そこにでも行って探してみましょう
僕と君をまぜて4人必要でしょう」
「そんなもんだろうな」
「それじゃ、行ってみましょう」
「どうでもいいがお前、なんでそんなに陽気なんだ?」
「イブンが暗すぎるんですよ」
そして1週間が過ぎた………
「おい、スコット……」
「なんです?」
「誰も志願者がいないのはどういう事だ」
「むぅ、……おかしいですねぇ……
すぐ見つかると思ったんですがねぇ………」
(このまま誰も一緒に行く奴が現れなきゃ、こんな訳のわからん旅に出なくてもいいのかも………それもいいかもな)
俺はふとそんな事を思った
「やっぱり待ってるだけじゃダメですね
よし、こっちから探しに行きましょう」
こいつは人の甘い考えをあっさり砕きやがる
「おいおい、もうちょっと待っててもいいんじゃないか?」
「そんな事で1週間もロスしているんですよ、いいから君も来なさいよ
あなたの同行者を探してるんですよ」
俺は、しぶしぶスコットと行動を共にする事にした
「回復魔法と言えば、やっぱり僧侶です
教会にでも行けば、すぐに見つかるでしょう」
(すぐ見つかるなら、1週間も待つ必要もなかっただろう)
俺はそう思ったが、口には出さなかった
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