イブンの旅立つ日


俺の名前はイブン

16歳の誕生日を迎えた朝、俺は母に伴われ、王との謁見の場に行くことになった

俺は顔も見たこともない父「オルテガ」の後を継ぎ、世界を救う旅に出される事になった

親父が勇者だかなんだか知らないが、なんで俺まで訳のわからん旅に出なけりゃならないんだ………




そして、王との謁見が始まった

「勇敢なる父オルテガは、火口に落ちてこの世を去った

その意志を継ぎ、世界を平和に導く………それがそなたの使命だ

適は魔王バラモスといい、世界のほとんどの人はその存在すら知らぬが

(なぜ親父はそんな奴の事を知っていたんだ?)

このままでは、やがて世界はバラモスの手に落ちてしまう………

(俺がこの歳になるまで、世界は平和なんだし、そんなに深刻な驚異じゃないんじゃないか?)

それだけは食い止めねばならない

イブンよ、魔王バラモスを倒してまいれ」

一方的に勝手な事を言いやがって………


そして俺は、正気とは思えぬ「装備」と称するガラクタと、
雀の涙ほどの金銭を手渡され、
本当に訪れるかどうかもわからない
「この世の危機」を退ける旅に出される事になった

これじゃ、ていのいい追放じゃないか………


そんな次第で、俺は旅立つ事になった

せめてもの救いは、この島への滞在が許されている事くらいか……

気分は重い……


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